須賀敦子と歩く…③ トリエステ 下
日本から手配したホテルが、 須賀さんが1990年に泊まったのと同じホテルだと気づいたのは、 旅の計画もかなり進んだころだった。 私が予約したのはレジデンス部分で、レセプションや朝食ルームは共通だが、 部屋は、十字路を斜め … Continued
日本から手配したホテルが、 須賀さんが1990年に泊まったのと同じホテルだと気づいたのは、 旅の計画もかなり進んだころだった。 私が予約したのはレジデンス部分で、レセプションや朝食ルームは共通だが、 部屋は、十字路を斜め … Continued
トリエステは、明るい街だった。 雨の多い季節の旅だったが、 トリエステを歩いた最初の一日は青空がのぞいていたので、 よけいそう感じたのかもしれない。 あるいは、海に突き出た埠頭が、街の遊歩道の続きのように、 ゆったりと無 … Continued
11月のはじめに、トリエステからヴェネツィアをプライベートで廻ることになって、 須賀敦子のエッセイを読み返している。 これらの地域、とくにトリエステを選択するのに、 須賀さんのエッセイが大きな役割を果たしているので、せめ … Continued
すこしまとまったものになりそうなので、DELLE FANTASIE のほうに『色・褪せない』と改題したうえで、移動しました。 『色・褪せない』 なおその際、若干文章をタイトにしています。
有吉佐和子にたどりついた経緯を少し述べると、最初はマイケル・ジャクソンだった。 友人が、彼について書いた私の作品を読んで、マイケルと同じように、「奇人」としてメディアからバッシングを受けたのが有吉佐和子であったこと、その … Continued
●「マイケル・ジャクソン裁判-あなたは彼を裁けますか?」 アフロダイテ・ジョーンズ・著(押野素子・訳) (株)ブルース・インターアクションズ 2009.5.21・刊 マイケル・ジャクソ … Continued
これ以上は望めないほどの性教育の本を見つけた。「ぼくらのSEX」。まっとうすぎて涙が出るくらい。たまたまオンライン古書店で橋本治の小説をあさっていて、目に止まったのだ。けれども白状すると、私はこれを自分のために買った。& … Continued
8本のワインにちなんで繰り広げられる、グラスのなかにだけある"真実”の物語。 村上龍のこれらの短編は、どれも特別な一杯のワインなので、アクセルを踏み込んで読みぬけることなどできるはずもなく、ゆっくり … Continued
桐野夏生の作品の中で最初に「I’m sorry, mama.」を取り上げることになろうとは思ってみなかった。私としてはむしろ「玉蘭」に思い入れが強いのに。あとミロのシリーズも好きだ。なのに何故この作品なのかと … Continued
しばらく前に桜庭一樹の「私の男」を読んで、彼女がずっと頭にあったというこの本のことが気になっていた。 父親と娘との近親相姦が同じようにモチーフになっている。